研究内容


キーワード:応力・ひずみ測定,弾性・塑性・粘弾性,光計測,画像処理,逆問題解析,き裂,破壊力学,接触問題,実験力学,非破壊検査,光干渉,画像相関法,スペックル干渉法,光弾性法,位相シフト法,複合材料,3Dプリント

A. 光および画像処理を用いた応力・ひずみ測定に関する研究

各種光計測法(光干渉法,ホログラフィ法,スペックル法光弾性法画像相関法(デジタル画像相関法))や画像処理手法を用いた変位・応力・ひずみ測定(フォトメカニクス),およびデータ解析方法に関する研究を行う.


切欠き周辺部のモアレ干渉縞


画像相関法により得られた円孔周辺部のひずみ分布

CT画像とDVCによるひずみ分布

B. 逆問題解析に関する研究

計測可能な量(干渉縞:変位・主応力和,光弾性縞:主応力差)をもとに,逆問題解析によるパラメータ同定を行い,直接計測できない量(境界条件,応力,材料特性など)を求める手法を開発する.


干渉縞模様,位相差分布(主応力和),および逆解析により求めた応力分布

xおよびy方向変位分布,および逆解析により得られた縦弾性係数分布

逆解析により求めた弾塑性材料特性

C. 粘弾性材料の力学特性・力学挙動に関する研究

時間や温度に依存する粘弾性材料の特性(緩和弾性係数,クリープコンプライアンス,ポアソン比)に関する研究や,上記で開発した光学的測定法や数値計算技術を用い,プラスチック等の粘弾性材料におけるき裂の進展開始条件やメカニズムなどに関する研究を行う.


粘弾性材料中を伝播するき裂付近の光粘弾性縞

粘弾性材料特性のマスタ曲線

D. 破壊力学パラメータの評価法に関する研究

光学的測定法により得られた変位場や応力場から応力拡大係数やJ積分などの破壊力学パラメータやき裂先端部の塑性域寸法などを評価する方法について研究する.


屈曲するき裂近傍の主方向およびリターデーション(主応力差)の分布

スペックル干渉法により測定したき裂近傍変位場と応力拡大係数

画像相関法により得られた変位場から評価したJ積分

E. 繊維強化プラスチックの変形/破壊挙動の時間(速度)・温度依存性に関する研究

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の破壊形態,およびその時間・温度依存性に関する研究を行う.顕微鏡画像を用いた樹脂と炭素繊維界面の変形・破壊挙動の評価や,ホプキンソン棒法を用いた高速負荷時の破壊挙動の評価などを行う.


CFRP破面形態の負荷速度依存性

F. 橋梁や圧力容器など実構造物の形状・変位測定に関する研究

画像処理技術を用い,載荷試験時の橋梁のたわみ測定やその他コンクリートおよび鋼構造物の健全性診断に関する研究を行う.


橋梁のたわみのコンター図

G. 皮膚表面のひずみ測定法に関する研究

加齢によるしわ発生メカニズムの解明に関する研究の一部として,人体の皮膚表面のひずみ測定法に関する研究,およびその方法を用いた顔の筋肉・皮膚表面の動きとしわとの関係に関する研究を行う.


顔面皮膚表面の主ひずみ分布