課題 | 二重反転プロペラに関する研究 |
背景 |
無人航空機(通称:ドロ―ン)とは,飛行機,回転翼航空機であり,無人で遠隔操作や自動制御によって飛行できる航空機の総称のことを言う.ラジコンのような小型機のみならず,蝶のようなミニサイズから,45メートル級の大型機まである.無人飛行機は本来,軍事用から開発が始まった分野であり,無人で遠隔操縦ですることで,戦闘機を操縦する兵士の心の負担を減らすためのものとして開発された.
昨今,無人航空機が急速に普及しており,撮影や農薬散布,インフラ点検,観測(1)など の分野で利用が広がっている. 今後,様々な分野で活用されることで,新たな産業・サービスの創出や国民生 活の利便や質の向上に資することが期待されている.以下に例を挙げて,無人航空機の用途を説明する.
まず災害救助の現場において利用される無人航空機(2)を説明する.海や山などで遭難者が出た場合,瞬時の状況把握と,救助に行くためのプラン実行を早急に行わなければならないため,無人飛行機なら,遭難者が環境の厳しい場所にいる時も,人の手を借りず,安全に迅速に探し出すことができ,必要な品物を届けることも可能である.無人航空機であれば,道路がどのような場合であっても,問題なく救助を遂行できる.実際に,福島の原発事故の調査にドローンが使用されている.今後,ドローンによる医薬品の配送が期待される.

Figure 1. ドローン.
同軸二重反転プロペラとは、2組のプロペラを同軸上に配置し、各組を相互に逆方向に回転させるものである。に採用されているケースが有名であるが、船舶や魚雷などのスクリューに採用されたケースのほうが多い。
本来、プロペラを回転させると、作用反作用の法則でエンジン側を反対方向に回そうとする力が発生する。この力をカウンタートルクという。従って、通常のプロペラを搭載した乗り物ではその対策が必要である。例えば飛行機では、エンジンや垂直尾翼をわずかに斜めに配置したり、主翼のどちらかを長くしたりしているが、これらの対策も完璧ではなく、エンジンを急に吹かしたときなどには機体が曲がろうとしてしまう。この現象は大馬力エンジンを採用した場合、特に顕著な問題となる。
一方、二重反転プロペラの場合、お互いのプロペラの発生するカウンタートルクが相殺し合うため、このような対策は不要である。例を挙げると、ヘリコプターの場合、カウンタートルクの相殺のためテールローターが必要であるが、二重反転プロペラを用いたヘリコプターであれば、テールローターを不要とし、機体の小型化を可能としている.

Figure 2. 二重反転プロペラ
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目的 | 同軸二重反転プロペラの研究は,翼列間距離の性能に及ぼす影響に関する研究や,翼設計パラメータの性能及び騒音の影響などが挙げられる.一方で,翼が互いに逆方向に回転する構造上,翼間において複雑な相互干渉が発生するという問題がある.しかし,2枚の翼干渉の現象における研究は少なく,十分解明されているとは言えない状況である.
そこで本研究では,熱線流速計や騒音計などを用いて同軸二重反転プロペラの翼間の流れ場や騒音を調べるとともに,数値解析を行い、同軸二重反転プロペラの非定常流れにおける翼干渉の現象と騒音の発生を調べた.
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方法 |
熱線流速計や騒音計などを用いて同軸二重反転プロペラの翼間の流れ場や騒音を調べるとともに,数値解析を行い、同軸二重反転プロペラの非定常流れにおける翼干渉の現象と騒音の発生を調べた.

Figure 3. 実験装置.

Figure 4. 実験装置.

Figure 5.実験装置.
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結果 |
新しいpropellerを設計できました、図6,図7で示しています。

Figure 6. 局所翼素翼型分布図.

Figure 7. プロペラボディ.
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