日本材料学会コラム〜歌〜

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歌(1):よさこい
会誌「材料」に、私の歌唱中の写真が掲載されたことがあります。アカペラで歌ったのはよさこい節です。「土佐の高知のはりまや橋で・・」が有名ですが、私は最後が好きです。「言うたちいかんちや、おらんくの池にゃ塩吹く魚が泳ぎより」という歌詞で、翻訳すると「何を言ってもダメ、俺んちの池(土佐湾)には鯨が泳いでいる」という自慢話です。大政奉還の山内容堂は、鯨海酔候と呼ばれる大酒飲みだったようですが、 柳ジョージ&レイニーウッド「酔って候」で格好良く紹介されました。「よさこい」は鳴子を使って踊りとなり、全国展開しています。東京では、8月末に原宿で スーパーよさこい「元氣祭」です。翻訳すると「夜おいで」なんですが・・・

歌(2):飲酒
鯨海酔候(山内容堂)が持て囃されるように、高知は飲酒に寛容な風土がありました。父の遺伝で、私もアルコール分解酵素が豊富です。1968年にリリースされた ザ・フォーク・クルセイダーズ「帰ってきたヨッパライ」では、飲酒運転に端を発するパロディが語られましたが、今では御法度です。危険運転致死傷罪の切っ掛けとなった事故が1999年11月に起きました。加害車トラック荷台のパネルには、高知の文字がありました。私は飲酒運転をしませんが、2012年に呼気アルコール濃度が気になり、アルコールチェッカーを購入しました。その結果、チョット頭が重い程度でも、酒気帯び運転だとわかりました。完全に呼気アルコールが無くなるまで12時間かかります。

歌(3):発音
留学先のSuresh教授は、数字の18を私に伝えようとする時に、eighteenと言った後、必ずone eightと付け加えていました。日本人がteenとtyを判別することが苦手だと云うことを熟知しているからです。私のヒアリングの問題かもしれませんが、ライブ版の 中村あゆみ「翼の折れたエンジェル」では、エ!?と思う歌詞が聞こえてきます。「Thirtyふたりは出会い」は全く問題ありませんが、「Sixty初めてのkiss」「少しずつため息おぼえたeighty」と聞こえてくると目眩がしそうです。数字の発音には注意が必要です。

歌(4):麦わら帽子
麦わら帽子と聞いて、どんな歌を思い出しますか?私は 松崎しげる「黄色い麦わら帽子」です。1972年のリリースですので中学生でした。チョコレートのコマーシャルソングでしたが、情景が思い浮かびます。次は 吉田拓郎「夏休み」です。「麦わら帽子はもう消えた」の歌い出しで1982年のリリースですが、小学生の頃の夏休みを思い出します。特に、2番の「姉さん先生・・」が好きです。若い人は、圧倒的に あいみょん「マリーゴールド」だと思います。「麦わらの帽子の君が・・・」のメロディは、私の心にも響きます。ところが、歌詞を読んでもサッパリ情景が湧きません。カラオケでも歌えそうにありません。この辺が高齢者の証しです。

歌(5):時
テレビアニメのスラムダンクでエンディングテーマを務めた マニッシュに「この一瞬という永遠の中で」という曲があります。曲名のフレーズを聴くたびに不思議な納得感を感じます。一瞬は年齢にかかわらず同じ線形時間軸で永遠に続いています。 永ちゃんが「時間よ止まれ」と命令しても無駄です。一方、 中島みゆき「時代」になると、対数時間軸で記憶されているように感じます。小学校の夏休みは、大学の夏休みよりも長かったと云うことです。これは、過去の期間を年齢で正規化して記憶に刻んでいるからではないかと考えました。例えば、小学1年生にとってのコロナ禍3年間は、私にとって30年間に相当することになります。これは大変なことです。

歌(6):卒業
コロナ禍でカラオケを卒業してしまったように感じています。 富岳の飛沫解析を見ると、やはり断密です。私はカラオケが大好きでした。昔は材料学会の会議が終わると、四条河原町で飲み&カラオケ、三条京阪から渋谷行き夜行バスを繰り返しました。良く考えると、色々なことを卒業してきました。最初は バイクで25才頃だったと思います。40才頃にバトミントンと海外ドライブを卒業しました。最近、ドロップハンドルの自転車を卒業しました。 大学院時代から乗り続けてきたランドナーを知人に譲り、今はヘルメットを被って黄色いママチャリでフィットネスに通うだけです。ただし、バイクやランドナーよりもカラオケは安全です。飛沫解析が気にならなくなったら、再開できるかもしれません。