研究紹介 Projects

自励振動型ヒートパイプ

写真 発熱体から効果的に熱を移動させて排熱・冷却するデバイスとして自励振動型ヒートパイプ (Pulsating Heat Pipe)に着目しています。 また、特異な表面張力挙動を有する自己浸潤液(Self-rewetting溶液)を作動流体として用い、さらなる性能向上を目指して研究を続けています。 本研究は、宇宙用熱制御デバイスへの応用を目的として2015 年より欧州の10大学と共にESA (European Space Agency)の研究プログラムに採択されており、 国際研究プロジェクトとして活動中です。


感温磁性流体

写真 磁性流体を用いたパッシブ型マイクロ熱輸送デバイスの開発に取組んでいます。 特に作動流体として、磁化の温度依存性が著しい「感温磁性流体」を利用し、全く新しい小型熱輸送デバイスを開発しています。 このデバイスは使用温度帯がヒートパイプに比べて低く、室温域においてもパッシブ熱輸送できる(ポンプなしで自励的に作動する)点が大きな特徴です。


革新的伝熱促進

写真 ソフトマターを用い、高効率な熱伝達を検討します。ソフトマターには人工イクラを使用します。 流水管内において壁面に接触させ、変形を伴いながらずりずりと流動させることで拡散層を無くそうと考えています。


生体関連熱流体

写真 現在、温熱療法と呼ばれる伝熱現象を利用した治療法に関する研究が進められています。 そこで人の身体の熱伝導率に着目し、筋肉や脳、心臓などの高含水組織を模擬したファントムの作成を行います。 ファントム内に模擬血管を通し、熱輸送特性や温度場を検証することでより伝熱特性が人体に近いファントムを作成し、医工学の発展に寄与したいと考えています。


高温蓄熱

写真 約100〜300℃の温度範囲における潜熱蓄熱機構を研究しています。 これまでの潜熱蓄熱機構では、蓄熱材(パラフィンや無機水和塩、多糖アルコールなど)の熱伝導率の低さが課題でした。 そこで低融点合金に着目し、蓄熱機構の実用化に向けて新たな蓄熱材の検討から研究を行います。 また伝熱フィンの挿入により、更なる熱伝導率の改善を図りたいと考えています。


可視化

写真 任意断面の温度場を高精度で計測する技術はあまり存在せず、近年計測法が発達してきた分野です。 このため一般的に熱電対による点計測や数値シミュレーションにより温度場の推定が行われてきました。 数値シミュレーションの妥当性の確認には実験が重要です。 レーザー・カメラ・蛍光体を使った可視化計測による、非接触二次元スカラー場・速度場の計測技術の開発を行うとともに、これらの計測技術を用いて現象解明を行うことを軸として研究を進めています。 ブラックボックスであったエネルギー機器内部の熱流動場理解と、物理学的に興味深い熱流動現象の解明を目標にしています。


生体等価ファントム(模擬生体)の設計と製作(ラボ・ワークA)

写真 生体の質感や各種物性値を模擬した生体等価ファントムを製作します。 特に生体の熱流動(血流ほか)を再現できる模擬生体を設計・製作した後、工学的手法を用いて評価します。


数値シミュレーションと可視化試験による熱・物質輸送現象の観察(ラボ・ワークB)

写真 熱・物質輸送現象を数値シミュレーションと可視化試験によって調査します。 特にバイオミメティックスと称される生物の優れた機能を具現化した生物模倣技術の中で熱流動現象を対象として検討します。